時効の援用に失敗した場合の対応方法

文責:弁護士 森田清則

最終更新日:2025年03月18日

1 時効の援用に失敗した場合の対応方法は大きく分けると3つ

 時効の援用は、最後の取引から5年以上経過した等を理由に時効によって支払わなくてよくなったことを主張する手続きです。

 条件を満たせば正しく主張するだけで借金を払わなくてよくなる便利な手続きですが、必ず成功するとは限りません。

 ここでは、時効の援用に失敗した場合の対応方法を大きく3つ紹介します。

2 放置する

 まず、単純に放置することが一応考えられます。

 たとえば最後の返済から5年で消滅時効が成立する場合に、現在4年10カ月しかたっていなかったことが判明したとき、あと2か月待ってもう一度消滅時効の援用を試みるケースもあります。

 ただ、時効の援用をするには、個人が特定できる情報を相手の業者に提供しないと時効が成立しているかわからないので、成立していないと督促が厳しくなったり、時効成立前に裁判を起こされて差し押さえを受けることになりがちです。

 一回差押えを受けると、差押えから10年間は時効にならず、遅延損害金も増え続けるので、長期間の放置をお勧めできるケースは少ないです。

3 返済する

 次に、時効が成立しない以上、支払義務はあるので、素直に返済する方法があります。

 時効に失敗する場合は、支払わなくなってから何年もたっているので、遅延損害金が大きくなっています。

 遅延損害金を含めても一括で払えるなら、ご自身で相手に連絡をとって完済する方も多いです。

 一括返済が難しい場合や、遅延損害金をカットしてもらいたい場合は、弁護士に任意整理を依頼するケースが多いです。

4 破産する

 分割払いでも支払うのが難しい場合は、自己破産する方法があります。

 自己破産は、裁判所に資料等を集めて裁判所に支払う費用も準備して申請する必要があるので、ほとんどの方が弁護士に依頼して行います。

 自己破産で免責されれば支払義務がなくなります。

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